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ここまでパワーアップするとノーマルブレーキでは当然のこと役にたたなくなり、4輪ともブレンボキャリパーおよび大径ローターに変更した。また、ボディーについても同様で、もともとボルト留めだった7点式ロールバーにサイドバー、クロスバー、ダイアゴナルバーを追加、ピラー、フロアに溶接留めとした。もともと車両重量が1200kgそこそこの車にブーストアップで350〜380psものエンジンを搭載するのであるが11点式ロールバー装着にもかかわらず、インタークーラー、オイルクーラーとやっても、元々1JZGTが搭載されてるJZZ30ソアラやJZX90マーク2などの車両とくらべはるかに軽量なクルマとなる。で、こんなふうに弄ると「フェラーリ355?、360モデナ?、音ばっかりじゃん」とか言えちゃうようなクルマになります。
そんなわけで、エンジンスワップは非常に魅力的かつ効果的なチューニングの選択肢の一つですが、予算があるならどうぞとは素直に言えるようなものではありません。なぜなら、この車が世に出てきた時とは想定外のことをやろうというのだからあちこち予想もしないトラブルというのが付きまとう可能性があるからです。
エンジンを回すことにおいてはハーネスとECUごともってくれば大方OKだとはなんとなく予想できるが、元の車両側ハーネスとの接続でエアコン、ヒーターなどの装備や燃料ポンプのコントロールにおいて問題がでたりする可能性は高い。
もしあなたがエンジンスワップをと考えた場合には広告に惑わされない様にし、よほどしっかりしたショップに任せないと酷い目にあうかも。
概要:エンジンチューニング
なお燃料ポンプをWalbro(ウォルブロー)#GSL394に変更しSARDの燃料レギュレーターで燃圧を調整している。
エンジン内部には現在のところ一切手は加えていないが、車輌重量の軽さもあってパワー的には不満は感じていない。もっとも吸排気系のチューニングでブーストコントローラーが不要なところまで自然にブーストアップしてしまっているのでコントローラーはOFFにしている状態。吸排気系を効率重視でオーダーし過ぎてしまった感があるので、これが素直に活かせるようタービン等補機類のチューニングを検討している。
今後はエンジンやタービン等補機類のヤレに応じて手を入れていくだろうが、現状でも十分すぎるほどジャジャ馬的性格であり、現状の足周りはそのままにいたずらにパワーアップを行っても、より一層ジャジャ馬的性格がひどくなるばかりでまともに走らなくなってしまうのではないかと考えているため、大幅なパワーアップは考えていない。
概要:ボディチューニング
ただ、正直なところ、サイドバーはやりすぎたかと感じている。もちろん、あるとないとでは大違いなので、あったほうがいいのだが、いかんせんクルマへの乗り降りに邪魔になるのがマイナスポイント。
エンジンルームのストラットタワーバーは、この年代のクルマならばほぼ皆つけているクスコのもの。タワーの固定が2点留めなので、これを円形の3点留めにしたいところである。
概要:冷却系チューニング
エアコンについてはIGGTエンジンに載せ替えた際にオーバーヒートには悩まされたため撤去した。これにより、通常ラジエターの前にあるクーラーコンデンサーが無くなり冷却の妨げになる障害物がないので、特別なラジエター等を利用することなくストレスなく冷却することができている。オイルクーラーはバンパーにスリット加工を施しフロントバンパー真裏に設置している。
ラジエターの冷却はJZX81と同じ油圧駆動電子制御ファンを利用しているが、これの一部アース線にスイッチをおき冷却ファンの強制全開駆動ができるようにしてある。もっともエアコンが撤去されているおかげで真夏でも水温上昇に頭を抱える等ということは一切ないので、冷却ファンの強制全開駆動もほとんどが停止時のクールダウン目的でしか利用していない。
ガソリンクーラーは当初燃料タンクと燃料ポンプの間に設置していたが、冷却性ももちろんあったがコレクタータンク的要素の方が大きかったと感じる。現在は燃料タンク前のリターンホース中間への設置を再検討しており、作業中である。
概要:インテリアチューニング
ブルーパープルとでもいうのだろうか、なんともいい色で文字色が浮かび上がり、サーモンともピンクとも違うような、トロピカルな色にともる指針が、これまたセクシー。針の動きも秒を刻むようなカチッとした感じでコレも良い。
ターボ車に必須のブースト計については燃圧表示を利用すれば、ST8100でも表示は可能だが、別にパワーエンタープライズのPBCを利用している。表示はアナログ、コントロールはデジタルという面白いものだが、操作も視認性もさほど悪くない。ただグローブを装着しての操作はちょっと厳しい。
概要:ブレーキチューニング
なお、マスターバックはそのままに、ブレーキマスターシリンダーのみ元の15/16インチのものから、JZA70スープラ等の1インチへ変更し、併せてブレーキラインをマスターよりキャリパーまですべて引き直した。また室内シフトノブ脇にブレーキバランサーを装着し前後のブレーキバランスを調整する。
はっきりいってこの年代のクルマに300馬力超級のエンジンを載せたならばブレーキのチューニングは必須。到底パッドだけでは間に合いません。4ポッドキャリパーとひとまわり大きなローターは必要です。
概要:サスペンションチューニング
これまで使っていたTBS制作の車高調整式ストラットから、神戸のYZ SPORTS CARSに新しく車高調整式ストラットを制作依頼し、これをベースにセットアップ中。純正にあったフロントに対してリアのバネレートが高いという「クルマのサスペンションのバネレートバランスのある種の理想」を再認識し、これをさらに磨き、かつ低車高にあわせるというのを求めている。仕様変更検討の過程はこちらでご覧下さい。
リアサスペンションはセミトレーリングアームという制約があるため、スプリングとショックアブソーバーが別につくという形状はスタンダードのまま。現在CRAFTZ(クラフト)さんに特注したリアスプリングを利用している。
これだけ色々やってなんだが180km/h以下の速度域なら、仕様的に地味なのは仕方ないが、車高調整式サスペンションなど使わずにタナベのH150スプリングにKYBのNewSRスペシャルというのが一番使い勝手がいいように思う。できればこれにボルト留めでいいのでロールバーもしくはサスペンション付け根をしっかり補強すればスプリングの動きが良くなる。