ブレーキマスターシリンダーの径とブレーキの効きの関係
単純にブレーキの効きを強くするのであれば、通説とは逆に「ブレーキマスターシリンダーの径を小さくし高圧化してやる」のだそうだ。ただ、ブレーキマスターシリンダーの径を小さくするとペダルストロークが大きくなってしまうので、ブレーキマスターシリンダーの径についてはペダルストロークの設定に使われるのみで、ブレーキの効きについては別の方法をとるということだった。
車両運動性能とシャシーメカニズムを読んで、太い注射器と細い注射器を思い浮かべてみれば、あーなるほどそういわれればそりゃそうだとなる。
このことから、ブレーキキャリパーの大型化やローターの大径化を行うことと、ブレーキマスターシリンダーの径の大径化というのはかならずしもセットとはならず、ブレーキの改造を行ってペダルストロークに問題が生じた場合にはじめてサイズ検討すべきものであった。つまりブレーキマスターシリンダーの径の大径化を求め過ぎると今度はペダルストロークがみじかくなってしまうということになるわけだ。幸い私のはちょうど良い。
参考にしたのは「車両運動性能とシャシーメカニズム」という本。この本はほんとにお勧めである。いつも枕元において読んでいる。サスペンション形式毎に豊富な図解と計算式をもちいており、内容は難しいがとても理解しやすく書かれており、サスペンションをいじるのなら絶対に持っていて損はないです。
また、ブレーキマスターバックについても、この本にはよく書かれている。ブレーキマスターバックの選定についても大型化がもてはやされるが、これは変にいじるとブレーキの応答性に違和感が生じてしまう。
いい塩梅のところは当然あるのだろうが、あんまり気軽に考えない方が良い。ちょっと踏んで凄く効くという方向ではやりすぎると、すぐにタイヤがロックしてしまったりすることも考えられ、制動距離の低下とは反対の結果となってしまうかもしれない。
私が4輪フルブレンボ化を依頼した際にも、マスターバックの大型化のリクエストはしたが、止められた経緯がある、これについては言うことを聞いてて正解であった。なおブレーキのリニア感を追求すればブレーキマスターバックを撤去してしまうのがベストらしく、ブレーキマスターバック撤去案もあったのだが、さすがにそれはやめておいた。たぶんいくらウェイトトレーニングしても街乗りでマスターバックレスは厳しすぎるだろう。
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