REPORT > サスペンション考察

セミトレーリングアーム式サスペンションのレバー比


バネレートの変更や設定に併せて車高やストロークの変化量を推し量る際に必要となるサスペンションのレバー比というものがある。一般にストラット形式のサスペンションは「1.0」とかいろんな雑誌に書かれていて、そこに記載されていた説明や簡略図をよめばまぁそうかなとは納得はする。左の図はZ10系ソアラのストラット形式サスペンションの図、隣はZ20系ソアラのダブルウィッシュボーン形式のサスペンションの図であるが、このようにボディーに対して正面から見た際にわかりやすいサスペンション形式の場合は、雑誌の特集記事にあるような恐ろしく簡略化されたレバー比計算の図と見比べても、サスペンションアームの取り付け位置とホイールの位置、スプリングやショックアブソーバーの位置の相対関係がわかりやすいので、ストラットがおよそ「1.0」で、ダブルウィッシュボーンが「0.6」だとかいうのはわかる。
しかしZ10系ソアラのリアサスペンションのようにセミトレーリングアーム式のサスペンションの場合は、どこをどう測れば正確なレバー比が計算できるのだろうか?

左の図はリアサスペンションを上から見たものであるが、いったいどことどこの距離を測るんですか?
ふたつのアームの取り付け位置については、アクスルの位置からサスペンションメンバーの間を測っても正確な二等辺三角形にはなっていないし、どっちでもいいのか?。
計算めんどくさいというのならば、着地時とジャッキアップ時とのスプリングやホイールの位置の変化量を実測すれば良いし、それが一番正確だけれども、なかなか4輪とものせた状態でジャッキアップできるような設備もないし,困る。さて,どう測るか。

そのうちに追記予定。

こちらのページにサスペンションに関するオススメ本をまとめてみました。ぜひ読んでみて下さい。
  • JAY wrote
  • 2007年03月16日

お久しぶりです。セミトレーリングアームの場合、コイルのばね定数は計算で推定するとしたら、下記のような方法が実際的です。
まず、ホイールレート(サスペンションを介したばねレート)を求めます。これには、友人を3名呼んで、体重計で体重を測定することからはじめます。まず、何も載せていない車のRRを上下にゆすって停まった状態で、ホイール中心とフェンダーからの高さを測定します。その3人を、ソアラの後席の、外から見て、ほぼRRタイヤの真上に位置するように指示します。そのままRRをゆすり、車が静止したら、同じくホイールセンターとフェンダーの高さを測定します。左右の高さ差の平均を取り、3人の体重をその値で割った値がホイールレートK[Kgf/mm]となります。
次に、セミトレのコイルSPRGのレバー比ですが、セミトレの図面の上面視で、アームブッシュの中心を結ぶ線を引き、タイヤ中心からの垂線の足の長さをL1、コイルSPRGの中心からの垂線の足の長さをL2とすると、レバー比iはおおよそi=L2/L1で求まります。コイルのばね定数をKcとすると、サスのコイルレバー比iとホイールレートの間には概略以下の関係となります。
K=i^2×Kc
これを用いて、Kcの値を算出し、以前求められているコイルスプリングのばね定数の算出式の中の有効巻き数を補正すれば大体、目安として使えるものと思います。
頑張ってください。
  • Z10 wrote
  • 2007年03月20日

JAYさん、詳しく解説してくださりありがとうございます。
そのうちにもう一回スプリングを制作してみようと考えているので教えて頂いた方法での計算もやってみます。
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