REPORT > ツールの考察

アンチバイブレーションエアーソー


板厚4mmほどのサスペンションのロアマウント部分の切断に使ったのが、このアンチバイブレーションエアーソー。場所が場所だっただけに、サンダーは暴れるし火花はでるしで使えず、ハンドソーはストロークをとれないので使えないということで、エアーソーを選択した。
しかし、もともとエアーソーは薄物の切断につかわれるものらしく切断能力がスチールで1.6mmとかいうものが多い。幸い、ワールドインポートツールズには鉄6mmまでOKというサイレンサー付のエアーソーがあったので、それを購入しようと思いお店に行き、「最強のエアーソーください」といったらこのアンチバイブレーションエアーソーをすすめられた。
アンチバイブレーションエアーソーは普通のエアーソーと比べて、動作時の振動が少ないのが特徴で、比べてみると確かに振動が少ない。全くないというわけではないが、とても楽なのだ。このアンチバイブレーションエアーソーの切断能力はスチール-2.9mm、アルミ-3.2mmとなっている。ただ、切断能力という評価基準自体、何を基準に何ミリまでとしているのかはっきりしないのでよくわからない。
さて、切断能力ならサイレンサー付のエアーソーの方が上じゃないのかなぁという心配もあったのだが、使ってみるとまったく問題なかった。切断し始めてからショック取り付け部のシャフトが中空でないのに気づきちょっとあせったが、径が15ミリほどあるシャフト部分もけっこうあっさりと切断でき、片側を切るのに数分しかかからなかった。

エアーソーはこのときに初めて使ったが、これまで切断工具というとサンダーしか使ったことがなかったため、対象物にブレードを当てた際などに暴れたりしないだろうかと心配していたのだが、全然心配なく使えた。動作時の音に関しては普通のエアーソーとさして変わりはないが、実際切断中はあまり気にならないというか気にしていられないという感じはした。なお、サイレンサー付きエアーソーの方についてるサイレンサーの部分は、要はエアーソーのボディ下部の排気穴の部分をカバーしてやるだけなので、自作も十分可能である。実際、サイレンサー付きエアーソーのサイレンサーの部分はエアホースをスポンジをくるっと巻いて熱収縮チューブで被っているだけである。
また、このときに使用したブレードはBAHCOブランドの「SANDFLEX」。確かに折れない。播州迷頁 -雅屋-のしらいさんもこの「SANDFLEX」を愛用してらっしゃって「SANDFLEX」のハンドソー用ブレードをエアーソーに取り付けてクルマをぶった切っている。

さて、その後なんですが、2、3度日をおいて使ったらプスンプスン、スースーっと空かした音を出すばかりで使えなくなってしまいました。購入したWITに持ち込むと初期不良扱いということで新品交換となりましたが、交換品も同じように使えなくなり、お蔵入りしそうな感じです。エアーソーはゴミ詰まりで使えなくなることがあるというのはケルンさんの本でも読んでいたのですが、それにしても毎回使用後にこんなんじゃ困る。
しばらくして途中まで分解してみたが、ここまではとくにゴミ詰まりの様子はない。トラブっているのはこの中らしいのだが、ここから先が部品が外せない。ネジが切られているらしいのはわかるのだが、スナップリングプライヤーをつかってみたり、鉄棒を穴に引っ掻けハンマーでコンコンやってもだめ、この丸いくぼみにきれいにはまるキーのような分解専用ツールが必要な感じ。この部品の前のところでも同じタイプの穴が開いている部品があるのだが、それは簡単に外せました。でもこれはだめ。
何か修理情報はないかとさがしてみましたが、このエアーソーはワールドインポートツールスが販売しているためアメリカンな感じがするがいわゆるドラゴンツール(中国製)らしい。最近激安の100vのTIG溶接機なんかも同様にして売られているアリババ流れの商品。

アリババ:Air Body Saw KIT (Air tool)

これがきちんとオーバーホールできればいいのかもしれないが、この通り分解掃除ができないのだから、アストロプロダクツの安いエアーソーを買ったほうがよかったなと思っています。


エアーソー

なお、こういう切断物の作業には保護メガネの着用が必須。
ホームセンター等で300円程から売っており、メガネの上からもかけられるものが多いので絶対に使うべきでしょう。普段コンタクトの私もクルマの下回り作業や切断作業時には、メガネに変えて作業をしている。
もし切り粉が目に入ったらエライことになります。私がこのときに使ったのはメガネの上からでもかけられるようにと昔のターミネーターのサングラスの透明版みたいなやつだが、他にも街でかけられるようなシューティンググラスのような小洒落たタイプも多い。

このページを見て自分もアンチバイブレーションエアソーを購入しました。
車の切断に使おうと思い色々エアソーを探していましたが、肉厚の鉄板を切断出来るのは数種類しかなく、最終的に行き着いたのがこのエアソーでした。
実際他のエアソーとどのぐらい能力差があるのか、今後実験してみたいと思っています。
でも明らかに振動は少ないので使いやすいな~というのが今の実感です。
まだ酷使してないので、これからガンガン使って他の機種も使って比較したらより一層分かるんでしょうね。

買うにあたってかなり参考になったので大変ありがたく思っています。
他のコーナー(サンダンスの靴とか)もかなり楽しく、参考になっています。
もっと色々他のツール類も見てみたいです。
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