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リレーを使ったスターター配線強化


イグニッションスイッチ系統の配線が分岐や経年変化等で劣化しスターターが回らなくなってしまったり、力不足になったりと始動不良をおこした際に、スターターの駆動にリレーを介して配線強化する方法が各所で紹介されているが、なぜだかどこも仰々しい加工配線図とともに純正配線をばっさりと切断する方法をのせている。私も最初はそのように行おうと思ったのだが、エンジン修理書にあったスターターの駆動点検の図を見て、純正配線は一切切断せずにスターター配線強化が行えることに気がついた。要は4極リレーを画像のように端子をつけて加工し設置すれば、キーオンで30端子から50端子へ電気が流れスターターは回るという仕組みである。
さて、これは久々に大発見と思ったのだが、ずーっと昔にAZ-1に乗る方が紹介しておられた。AZ-1のオーナーさんがやられた方法は純正のコネクタは利用せずにエーモンの1極コネクタをオスメス分離してうまく加工し利用しているが、1JZのスターターのマグネットスイッチの端子は厚みがあるとともに巾が狭いのでエーモンの1極コネクタの端子は利用できない。使えない事もないが抜けやすいのだ。

赤色は丸型端子をつけて30端子へ接続。
黄色は50端子へ接続するのだが、簡易に行うのであれば平型端子のメスをつける。ただ、平型端子ではエンジン振動などで抜けやすいため、純正のコネクタを入手し接続する。私は純正のメスコネクタを入手する迄のつなぎに1週間程平型端子で代用しておりこの間は外れこそしなかったものの、随分と抜けやすくなっていた。
黒はリレーのアースとなるので丸形端子をつけてシリンダーにボルトでとめる。

青色はマグネットスイッチの50端子に入っていたコネクタをつなぐための加工をするのだが、コネクタのメス端子の幅が狭いのでエーモンなどの平型端子は幅が広すぎてコネクタに入らない。幅の狭いものやヤスリで幅を狭くする加工ができればよいがちょっとやってみたがこの加工は難しそうである。
私はマグネットスイッチがあったので、これのオスコネクタ部分をばらして利用した。画像を見てわかるようにオスコネクタ部分はマグネットスイッチから綺麗に分離可能である。

なお、1JZエンジンに使われているスターターは大きくはプラネタリータイプと寒冷地仕様のリダクションタイプの二つになるが、プラネタリータイプであってもマグネットスイッチの50端子のコネクタ形状が私が確認しただけでも2つあり、50端子のコネクタ形状に応じて青色コードの端子の処理を変更する必要があるため、作業開始前に確認すること。

制作に必要なパーツは以下の通りです。

4極のエーモンリレー :エーモン リレー

丸形端子

マグネットスイッチのオスコネクタ : 壊れたマグネットスイッチから分離

マグネットスイッチのメスコネクタ : 90980-11400
リペアターミナル : 82998-12480

※上記のメスコネクタはスターターの品番がトヨタ品番 : 28100-46130 / DENSO品番 : 228000-2010である場合のもの。またひょっとしたら、このコネクタのオス側コネクタも単品として存在するかもしれないので、部品共販に問い合わせてみてください。


※バッテリーからスターターの30端子にいく純正の配線はもともとかなり太い配線が使われており、そうそうへたるものではなく、変に小細工してバッテリーから細い配線を新設しつないだりしたら、逆にトラブルの元にもなりかねないので純正配線を切断してリレー加工された方は注意が必要である。
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