ISCVの作動点検と洗浄
洗浄前に整備要領書に従い、まず各端子の抵抗値の点検をしたがこれはOK、次にバッテリーにつないだワニグチクリップでISCVの中央の二つの端子をはさんでおき、バッテリーのマイナスからつないだニードルプローブをS1〜S2〜S3〜S4〜S1端子の順(S4〜S3〜S2〜S1〜S4端子の順であれば開く方向に動作する)にちょんちょんと接触させアースさせていくと、クックックックッという感じでバルブが動作するのが両方向できちんと確認できた。チェック結果はOKということで整備書に従い、全開方向に動かしておいた。
チェック後にエンジンコンディショナーを使い洗浄してみたが、汚れはほとんどなかった。チェックバルブの方もさほどでもない。
各部品を元に戻してエンジン始動してみると、2000回転程でスタートしたが、じわりと下がっていき950回転程のところでガレージを出た。その後2つ目の信号停止で700回転になり、その後はアイドリングが下がることも、上がることもなく問題なかった。なお、バッテリーのクリアは行っていない。
ISCVの単体作動点検は初めて行ってみたが、S1〜S2〜S3〜S4〜S1端子の順(S4〜S3〜S2〜S1〜S4端子の順)にアースさせていくと、前述したように少しずつバルブが動作する。てっきり点検時のアースの操作で一気に全開になったり全閉になったりするのかと思ったら違ったので、最初は動いているのに気がつかなかった。なお、バルブの開閉はサージタンクにつながる穴を真正面に見る方がバルブがせり上がったり下がったりするのが確認しやすいように思った。
ほんとはアイドリング中のISCVの開度を示す動作電圧をチェックしたかったのだが、整備要領書にはそれらの記載がなくできなかった。また、チェック前にバルブ位置の確認をしていなかったので、全開状態になっていたかどうかがはっきりしない。ECUにはエンジン停止時に次の始動時の為にISCVを全開にする信号が出るという記載が新型車解説書にはあるので、取り外したときにはISCVは正常であれば全開になっているはずなのだ。
でだ、ここで何を今更な疑問。これまでISCVのコネクタを外せばISCVへの電源供給が止まり、ISCVのバルブが全開固定されアイドリングがあがるというのが正常だと思っていたが、それならば、なぜECUはわざわざエンジン停止時に次の始動用にISCVを全開にするために信号を送っているのかということ、コネクタを外せばISCVの動作が停止されアイドリングに大きな変化が出るというのは間違いじゃないのか?。ISCVはコネクタを外しても、その時点の開度で固定されたままになるのが正解で、ISCVのコネクタを外してもアイドリングに大きな変化は起きないのが正しいはず?である。
というのも、ISCV単体点検のアース操作の途中でも、いちいち全開に勝手に戻ったりしないというのがひとつ。おまけに整備書には点検終了後は全開に戻しておくようにとわざわざ指示迄書かれている。コネクタを外せば全開固定されるならば、点検時にB端子につないだバッテリー電源を外せばことは済むはずである。
このように考えると、ISCVのコネクタをつけ外しする事でISCVの動作不良をチェックするのであれば、コネクタがつながっている時と外している時の双方の時点で、スロットルを動かしたりして綺麗にアイドリングに落ち着くかどうかといった変化を見なければ意味はないのではないだろうか。
ん〜。あってるのか?、間違ってるのか?、悩む。
と思いつつネットをさまよった。やはり私の考えは正解。
ISCVにも色々あって、コネクタを外した時の状態は異なるらしい。
○ リニアソレノイド式::低くなる
○ ロータリバルブ式::高くなる
● ステッピングモータ式::変化しない
ステッピングモータ式は、コネクタを接続した状態でエンジンを停止させ、コネクタを外して再始動した時に、回転数が高くなり、そのままアイドリングを続けても下がらないのが正常で、逆にコネクター接続時と外した後での始動時の回転数に変化がないという場合はISCVが作動していない。
つまり、正常であれば、前回のエンジン停止時にISCVがイニシャル全開固定されるようにECUからは信号が出されており、始動前にコネクタを抜いてしまえば何ら動作信号は入らないので、ISCVは開きっぱなしになりそれでアイドリングが高いままというわけだ。
基本的に冷間時の始動時から次第に水温に応じてアイドリングが下がってくればISCVは閉じる方向に動作しているということ、あるいはエアコンをONにしてアイドリングがアップすればISCVは動作しているということなのでOKとも言えるが、これを詳しくチェックするには水温センサーのコネクタを使うという方法も考えられる。水温センサーのコネクタを外し、そこに可変の抵抗をいれてISCVを疑似動作させてやるのだ。
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